埋立地の調べ方|「昔は海だった」土地と液状化に関する公開情報
臨海部の便利な住宅地やウォーターフロント。その土地が埋立地かどうかは、国土地理院が公開している地形分類や、古地図を使えば無料で調べられます。この記事では、埋立地・干拓地とは何か、埋立地と液状化について公的な記録が何を伝えているか(出典つき)、そして調べ方を紹介します。
※この記事は公開情報の紹介であり、特定の土地の評価や、購入・建築の可否についての助言ではありません。
埋立地・干拓地とは
- 埋立地:海や川、池などの水面に土砂を盛って造成した土地。
- 干拓地:遠浅の海や湖を堤防で締め切り、水を抜いて陸地にした土地。
どちらも「もとは水面だった」点で共通し、国土地理院の地形分類(人工地形)で区分されています。地理院地図で確認できます。
埋立地と液状化について、公的な記録が示していること
国土地理院は、地形分類から「地震による液状化や豪雨等による浸水などの自然災害リスク」が確認できると説明しています(出典: 国土地理院)。
具体的な例として記録に残っているのが、2011年の東日本大震災です。千葉県浦安市の埋立地では大規模な液状化が発生し、道路や住宅、ライフラインに被害が生じたことが、浦安市立図書館の震災記録アーカイブや千葉県の調査報告として公式に残されています(出典: 浦安市立図書館、千葉県)。
一方で、被害の程度は場所によってかなり差があったことも報告されています。報道では、同じ浦安でも埋め立てられた時期によって被害の様子が異なった点が指摘されました(出典: 日本経済新聞)。「埋立地」とひとくくりにできるものではなく、造成の時期や条件によって状況は変わる、ということです。
埋立ての「年代」も、公開情報からたどれる
同じ埋立地でも、いつ埋め立てられたかは、公開情報から追えます。
- 古地図:今昔マップで年代を切り替えると、海や川がどの時期に陸地として描かれるようになったかがわかります。
- 空中写真:地理院地図の空中写真を年代順に見ると、造成中の様子が写っていることもあります。
※古地図画像を掲載する場合は「この地図は、時系列地形図閲覧サイト『今昔マップ on the web』(©谷謙二)により作成したものです」のクレジットが必要です。
調べ方の手順
- 地形分類(地理院地図):その地点が「盛土地・埋立地」「干拓地」に当たるかを確認する。
- 古地図(今昔マップ):昔は海・川・池だったかを見比べる。
- ハザードマップ(重ねるハザードマップ):液状化などの想定を同じ地点で確認する。
地図でわかること、わからないこと
地図や記録でわかるのは、その土地が埋立地かどうか、昔は水面だったか、そして公表されている災害想定までです。実際の造成工法や現在の地盤の状態は、地図だけではわかりません。土地の評価や購入・建築の判断は、売主・不動産会社への確認や、地盤調査などの専門家にご確認ください。
まず「昔の姿」を、住所を入れて見る
「じもとカルテ」は、住所を入れるだけで、明治期からの古地図と、公的機関が公開する地形・地盤・災害リスクの情報を、根拠の地図とあわせて1枚にまとめてご覧いただけます。掲載しているのは公開情報です。まずは無料でどうぞ。