旧河道・旧水部とは?国土地理院の地形分類での意味と調べ方
「旧河道(きゅうかどう)」は、かつて川が流れていた跡の土地。「旧水部(きゅうすいぶ)」は、かつて水面(池・沼・河川・海など)だった場所。どちらも、国土地理院が土地の成り立ちを表すために使っている、地形分類の用語です。
※この記事は公開情報の紹介であり、特定の土地の評価や、購入・建築の可否についての助言ではありません。
国土地理院はどう説明しているか
川は長い年月のあいだに流れる場所を変え、治水工事で付け替えられることもあります。その「昔の川筋」が旧河道です。国土地理院の治水地形分類図では、旧河道は、明治後期から昭和前期にかけての複数の時期の旧版地形図などから判読された、かつての流路として示されています(出典: 国土地理院)。
国土地理院は、こうした地形分類について「地形分類図を見ることによって、身の回りの土地の成り立ちとその土地が本来持っている自然災害リスク(地震による液状化や豪雨等による浸水など)が確認できます」と説明しています(出典: 国土地理院)。同院の資料には、推定される浸水の範囲が、後背湿地や旧河道といった低地の区分と重なる例も示されています。
つまり旧河道・旧水部は、その土地がもともと「水のあった場所」だったことを表す区分であり、土地の成り立ちを知る手がかりとして国土地理院が整備・公開しているものです。
あわせて知っておきたい低地の用語
治水地形分類図には、旧河道・旧水部のほかにも、低地の成り立ちを表す用語があります。
- 後背湿地:氾濫平野のなかで相対的に低く、浸水の深さや時間が大きくなりやすい土地(国土地理院の説明より)。
- 氾濫平野:河川の氾濫によってつくられた低い平地。
- 自然堤防(微高地):低地のなかで相対的に高い土地。
これらは、その土地が「もともとどういう場所だったか」を表すもので、良い・悪いを判定するものではありません。
地図での調べ方
旧河道・旧水部は、無料の地図でどこがそうなのかを確認できます。
- 地形分類(地理院地図):「地形分類」を表示し、住所を検索して重ねると、旧河道・旧水部・後背湿地などの区分が色分けで見られます。
- 古地図(今昔マップ):明治期の地形図を開くと、今は宅地でも、当時は川・池・水田だった場所を見比べられます。
- ハザードマップ(重ねるハザードマップ):洪水・液状化などの想定を、同じ地点で確認できます。
※古地図画像を掲載する場合は「この地図は、時系列地形図閲覧サイト『今昔マップ on the web』(©谷謙二)により作成したものです」のクレジットが必要です。
地図でわかること、わからないこと
地図でわかるのは、その土地の成り立ちの区分と、公表されている災害想定までです。実際にその土地でどんな対策が必要かといった個別の事柄は、地図だけでは決まりません。土地の評価や、購入・建築の判断にあたっては、公的機関の一次情報や、地盤調査などの専門家にご確認ください。
まず「昔の姿」を、住所を入れて見る
「じもとカルテ」は、住所を入れるだけで、明治期からの古地図と、国土地理院などが公開する地形・地盤・災害リスクの情報を、根拠の地図とあわせて1枚にまとめてご覧いただけます。掲載しているのは公開情報です。まずは無料でどうぞ。